TERUMI HAGIWARA OFFICIAL BLOG
「ヴァレンティノ」胸キュン躍るオートクチュールコレクション

パリ、オートクチュールの最終日ヴァレンティノはうっとりするようなコレクションを発表しました。今シーズンはドレスばかりではありません。トレンチコートに、シフォンのブラウスや小さなジレなどリアルアイテムを見事なカッティングとバランスでレイヤードしています。ペールピンクにローズカラー、アクアブルーにボルドーなどその配色も美しい。ベルベットのドレスはこの秋の旬アイテム。タイツと合わせて日常に着たい!奇をてらうデザインではないのに、すべてのバランスが斬新だ。シフォンに羽刺しゅう、レースとアストラカンの象嵌など、ため息をつくほど美しい。プレタの顧客さまがオートクチュールをオーダーし始めているとか。価格(1000万円以上!?)はともかく、プレタとクチュールがリアルに寄り添い始めているのは確かなようです。

「ロダルテ」ガーデンの妖精たち  in Paris

パリです。17-18AWオートクチュールコレクションです。先週の猛暑も和らぎ、夏の陽射しが眩しい毎日が続いています。今シーズンは5ブランドの参加が増え、初日の朝からスケジュールがぎっしり。「RODARTE」ロダルテもニューヨークコレクションから移った初参加ブランドです。ゴスの入ったロマンティックドレスが得意で、映画「ブラックスワン」のナタリーポートマンの衣装をデザインしたりニューヨークでも人気のブランドです。会場に選んだのは回廊を囲む古い修道院の中庭。かすみ草の可憐な花とゴールド、シルバーのリボンバングル、髪飾りが優しいドレスにインパクトを添えます。シフォンにレース、フリルに刺繍したロマンティックドレスは風にそよぎ、透明感のある妖精のようです。スタッズやパール使いのライダースジャケットも登場しました。フィナーレでは、一人ずつ庭に立ち、映画「去年マリエンバード」でヴィコント城にシャネルのブラックドレスをまとった女性が妖艶に立つシーンを思い出しました。「ロダルテ」はLAのマレビィ姉妹がデザインするブランド。私がディレクションしていたデザインワークスのお店に来たことがあり、妹のローラが「アンティパスト」のソックスを何足も買って帰ったことを覚えています。かわいいもの大好きのローラでした。

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「WAFUKU」 by ビューティフル・ピープル

人気のブランド、ビューティフル・ピープルが17-18秋冬コレクションを3月初めてパリで発表しました。テーマは「WAFUKU」着物の打掛や帯ベルトで外国向けジャポニズムを狙ったのかと思いきや、KIMONOの縫い目に沿ってたためる機能美や合理性を追求しました。インスタレーションだけではわかりにくかったのですが、手にとってみて納得のゆくコレクションでした。

写真上、wafukuのように肩のラインで直線にたためるニット。

写真右、商品はたたんでタトウ紙に包んで納品するそうです。

 

 

写真左、アイコンであるライダーズジャケットをコートの下に着て半襟のように見せます。写真右、プレゼンテーションの翌日ショールームでデザイナー熊切さんと。

「パリ コスモポライト」コレクション  by シャネル

シャネルは、2016/17年メティエダールコレクション(年1回、12月に発表されるクチュール技をふんだんに取り入れたプレタポルテ)パリ コスモポライトを東京で披露しました。昨年12月、リニューアルしたパリ、ホテルリッツで発表したものです。ガブリエル・シャネルが住まいにしていたホテルリッツに、今回のリニューアルでシャネルのスウィートルームができました。(関連ブログ2016.7.8)パリ コスポポライトはかつてリッツでディナーを楽しんだ女性たちのカフェ・ソサエティをイメージしています。映画「カフェ・ソサエティ」はニューヨーク。(関連ブログ2017.4.25)パリ コスポポライトではバラの花冠がキッチュで楽しい。ドレスに合わせるニットのロングマフラーが軽さを加えてモダンです。

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ミステリーバッグ  by オリンピア・ルタン

パリのデザイナー、オリンピア・ルタンは下町サンドニ門に近い古ホテルの部屋でドラマタッチのブレゼンテーションを行いました。古本のカバーモチーフを刺しゅうするクラッチバッグが人気のオリンピアの今シーズンのテーマはヒッチコックです。ホテルの部屋でそれぞれ繰り広げられるミステリーストーリー。小部屋を覗くと、モデルたちの迫真の演技が迫ります。

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写真右、会場となったホテル・ショパンは古いパサージュ(アーケード)の中にひっそりあります。

「AN ACCESSORY TO MURDER」  by シャーロット・オリンピア

こちらは、ロンドンの映画館です。猫モチーフで人気のアクセサリーデザイナー、シャーロット・オリンピアから19:00スタートの映画「an ACCESSORY to MURDER」の招待状が届きました。会場の映画館前では、すでにストーリーが始まっています。女性の死体のそばに置かれていたピンクのパンプス。これが主役です。入場するとポップコーンとコークを渡され、何だか素敵なサンデイ・ナイトが始まりそうです。プレス・リリースは「The Daily Platform」と題したタブロイド版です。会場には、この新聞プリントのクラッチやスパンコール・ポップコーンのバッグが並びます。10分ほどの映画は探偵がパンプスを手掛かりに暗殺事件を解決するというショートムービーで、おしゃれな靴やバッグが怪しげに登場します。ドキドキ楽しいロンドンコレクションでのショーでした。

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KOCHE「モードの解放」 17-18AWコレクション 

モードの解放」を目指すコーシェはパリのアールデコ様式の劇場で17-18AWコレクションを発表しました。ゴールドの柱に、ターコイズブルーの壁、ピンクのキャンドルが灯るキッチュな劇場です。招待状もターコイズブルーでした。クチュール技の服をストリート感覚で見せるコンセプトは変わりません。バイアス剥ぎのドレスに刺しゅうやスパンコールのついたブルゾンやパンツなど、カッティングや技にさらに磨きがかかっています。オーバーサイズのラガーシャツなどスポーツテイストを加えながらサテンやグリッターの小物で仕上げています。パリの若手ブランドをリードする存在。昨年、東京でインタビューしたとき「日本は大好き。影響を受けたデザイナーはもちろんRei Kawakubo」と目をキラキラさせていたことを思い出しました。

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コム デ ギャルソン 17-18AWコレクション

30年間パリコレクションを見続けてきた今でも、始まる前にドキドキしてしまうのがコム デ ギャルソンのコレクションです。ショー直前、ひんやりするような静けさがあり、時に音もなく始まります。17-18秋冬コレクションは、服の素材でない資材で服を作りました。ボディのカタチが服になり、服のカタチがボディを隠します。テーマは「フューチャー・オブ・シルエット」

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「Balenciaga,I'oeuvre au noir」 at ブールデル彫刻美術館 

パリで開催されている「Balenciaga,l’oeuvre au noir」展に行ってきました。クリストバル・バレンシアガがデザインした黒のドレスだけを集めたアーカイブ展です。展示されたのは彫刻が並ぶ Musee Bourdelle ブ-ルデル美術館。ここは度々コレクション会場としても使われ、ジバンシークチュールのプレゼンテーション、最近ではグレ展も行われた美術館です。ドレスが彫刻の中にオブジェのように置かれています。「目からウロコ」はバレンシアガのメゾンで仕事をしていたブシュラ・ジャラール(現、ランバンのデザイナー)がアトリエでアーカイブドレスを見た時の印象ですが、まさにそんなショックを受けました。この切り替えどうなっているの?とまだまだ謎めいたバレンシアガの才能と魅力を目の当たりにしました。トルソーの周りをくるくる何周も歩き、見終わった帰り道は良いもの見た満足感でいっぱい。7月16日まで開催。パリに行く方は必見、オートクチュール技の服に魅了されます。

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今年「マルリーの中庭」で ルイ・ヴィトン’17AWコレクション

2017-18秋冬コレクションサーキットのパリ最終日、とりはいつも通りルイ・ヴィトンです。今シーズンはルーブル美術館の「マルリーの中庭」で行われました。17~18世紀を代表する彫刻を横切りながらモデルたちが左右対象の階段を闊歩します。コレクシヨンはゴールドのフレアードレスにブラックレザーのコートを重ねたルックから始まりました。ファーがパッチワークされたベストにレザーパンツなど、いつもの強いフューチャリスティックは柔らいでいます。ブランドの手技にノマドテイストが加わったコーディネイトは、がっちりした靴でマスキュリンテイストに仕上げます。フイナーレを飾るプリント、レース、サテンを組み合わせたリアルなドレスが新鮮です。カジュアルに着こなしたい。

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PROFILE
萩原輝美
ファッション・ディレクター


毎シーズン、ミラノ、パリなど世界のデザイナーコレクションを取材。ファッション雑誌に記事、コラムを寄稿する。大学、専門学校の各種セミナー講師、デザインコンテスト審査員を務める。エレガンスをリアルに落とし込むファッション提案に定評があり、セレクトショップのプロデュースも手がける。最近は着物にも関心を広げ、ファッションと同じように日常にとり入れる企画、提案をしている。趣味は乗馬。


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