TERUMI HAGIWARA OFFICIAL BLOG
ミステリーバッグ  by オリンピア・ルタン

パリのデザイナー、オリンピア・ルタンは下町サンドニ門に近い古ホテルの部屋でドラマタッチのブレゼンテーションを行いました。古本のカバーモチーフを刺しゅうするクラッチバッグが人気のオリンピアの今シーズンのテーマはヒッチコックです。ホテルの部屋でそれぞれ繰り広げられるミステリーストーリー。小部屋を覗くと、モデルたちの迫真の演技が迫ります。

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写真右、会場となったホテル・ショパンは古いパサージュ(アーケード)の中にひっそりあります。

「AN ACCESSORY TO MURDER」  by シャーロット・オリンピア

こちらは、ロンドンの映画館です。猫モチーフで人気のアクセサリーデザイナー、シャーロット・オリンピアから19:00スタートの映画「an ACCESSORY to MURDER」の招待状が届きました。会場の映画館前では、すでにストーリーが始まっています。女性の死体のそばに置かれていたピンクのパンプス。これが主役です。入場するとポップコーンとコークを渡され、何だか素敵なサンデイ・ナイトが始まりそうです。プレス・リリースは「The Daily Platform」と題したタブロイド版です。会場には、この新聞プリントのクラッチやスパンコール・ポップコーンのバッグが並びます。10分ほどの映画は探偵がパンプスを手掛かりに暗殺事件を解決するというショートムービーで、おしゃれな靴やバッグが怪しげに登場します。ドキドキ楽しいロンドンコレクションでのショーでした。

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KOCHE「モードの解放」 17-18AWコレクション 

モードの解放」を目指すコーシェはパリのアールデコ様式の劇場で17-18AWコレクションを発表しました。ゴールドの柱に、ターコイズブルーの壁、ピンクのキャンドルが灯るキッチュな劇場です。招待状もターコイズブルーでした。クチュール技の服をストリート感覚で見せるコンセプトは変わりません。バイアス剥ぎのドレスに刺しゅうやスパンコールのついたブルゾンやパンツなど、カッティングや技にさらに磨きがかかっています。オーバーサイズのラガーシャツなどスポーツテイストを加えながらサテンやグリッターの小物で仕上げています。パリの若手ブランドをリードする存在。昨年、東京でインタビューしたとき「日本は大好き。影響を受けたデザイナーはもちろんRei Kawakubo」と目をキラキラさせていたことを思い出しました。

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コム デ ギャルソン 17-18AWコレクション

30年間パリコレクションを見続けてきた今でも、始まる前にドキドキしてしまうのがコム デ ギャルソンのコレクションです。ショー直前、ひんやりするような静けさがあり、時に音もなく始まります。17-18秋冬コレクションは、服の素材でない資材で服を作りました。ボディのカタチが服になり、服のカタチがボディを隠します。テーマは「フューチャー・オブ・シルエット」

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「Balenciaga,I'oeuvre au noir」 at ブールデル彫刻美術館 

パリで開催されている「Balenciaga,l’oeuvre au noir」展に行ってきました。クリストバル・バレンシアガがデザインした黒のドレスだけを集めたアーカイブ展です。展示されたのは彫刻が並ぶ Musee Bourdelle ブ-ルデル美術館。ここは度々コレクション会場としても使われ、ジバンシークチュールのプレゼンテーション、最近ではグレ展も行われた美術館です。ドレスが彫刻の中にオブジェのように置かれています。「目からウロコ」はバレンシアガのメゾンで仕事をしていたブシュラ・ジャラール(現、ランバンのデザイナー)がアトリエでアーカイブドレスを見た時の印象ですが、まさにそんなショックを受けました。この切り替えどうなっているの?とまだまだ謎めいたバレンシアガの才能と魅力を目の当たりにしました。トルソーの周りをくるくる何周も歩き、見終わった帰り道は良いもの見た満足感でいっぱい。7月16日まで開催。パリに行く方は必見、オートクチュール技の服に魅了されます。

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今年「マルリーの中庭」で ルイ・ヴィトン’17AWコレクション

2017-18秋冬コレクションサーキットのパリ最終日、とりはいつも通りルイ・ヴィトンです。今シーズンはルーブル美術館の「マルリーの中庭」で行われました。17~18世紀を代表する彫刻を横切りながらモデルたちが左右対象の階段を闊歩します。コレクシヨンはゴールドのフレアードレスにブラックレザーのコートを重ねたルックから始まりました。ファーがパッチワークされたベストにレザーパンツなど、いつもの強いフューチャリスティックは柔らいでいます。ブランドの手技にノマドテイストが加わったコーディネイトは、がっちりした靴でマスキュリンテイストに仕上げます。フイナーレを飾るプリント、レース、サテンを組み合わせたリアルなドレスが新鮮です。カジュアルに着こなしたい。

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「MELT ME」私を溶かして…  by ソフィア・ウェブスター

ロンドンの靴デザイナー、ソフィア・ウェブスターの秋冬の主役は氷の女王。氷の彫刻の上に並べられた靴やバッグはシルバーの冷ややかさにラインストーンが散りばめられています。白雪姫のようなモデルが手にするのは「MELT ME」私を溶かして…メッセージバッグです。なんとも艶めかしい!この秋トレンドになりそうな温かみあるベロアファーもたくさん登場しています。会場でのおもてなしはもちろん、かき氷でした。

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「フェブリュアリー(2月)コレクション」 by バーバリー

ロンドンコレクションです。バーバリーは先シーズンに引き続き「See now, Buy now」今見たものを今買える「2017february(フェブリュアリー)コレクション」を発表しました。クリエイティブ・ディレクターのクリストファー・ベイリーと同じヨークシャー出身のアーティスト、ヘンリー・ムーアの作品からイメージしたコレクションです。優しい丸みで量感を出したウールニットはまるで羊のようです。ヨークシャーは羊牧場が多いとか。ヘンリー・ムーアの作品も羊っぽいフォルムですよね。フィナーレで79人のモデルたちがアートピースのようなケープを羽織って登場。1点もの79点は世界を循環して売られるそうです。詳しくはopeners連載「萩原輝美のファッションデイズ」で。

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写真上、ショー会場にはヘンリー・ムーアの作品がどっしりと置かれていました。

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写真左、2000時間かけてビーズ刺しゅうしたモチーフをつなげたケープ。

ゴシッククチュール by グオ・ペイ

中国、韓国などのアジアンデザイナーの登場でクチュールコレクションがさらなる広がりを見せています。昨年のメトロポリタン美術館のコスチューム展「鏡の中の中国(China Trough The Looking Glass)」で歌姫リアーナが着たのはグオ・ペイのガウンドレスでした。その2年前にクチュールコレクションで発表されたものとか。メットガラのレッドカーペットを歩く姿は、アメリカン・ヴォーグの表紙を飾り一躍脚光を浴びました。グオ・ペイの17年春夏クチュールコレクションは、マリー・アントワネットが処刑されるまでいた牢獄(現在は司法宮)コンセルジュリーで発表しました。このコンセルジュリーは伝説のコム デ ギャルソンとマルタン・マルジェラの合同ショーが行われたところです。テーマは「Legend」マリー・アントワネットを彷彿させる金銀スパンコールに十字架が加わったゴージャスゴシックです。

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オートクチュールデビュー by HYUN MI NIELSON ヒュンミ

パリ・オートクチュール最終日、「わあっ!」と思わせる新人デザイナーのコレクションを見ました。インビテーションはe-mailで送られたモノクロの画像が1枚だけ。その儚げで強いシルエットを打ち出している1枚のドレスに魅せられてコレクション会場へ向かいました。シャンゼリゼ通りの裏道、小さな家のドアを入ると白いドレスをまとった少女がベットに座っています。小部屋3室でのスタンディングショーは13ルックを披露しました。どれも繊細にチュールを剥ぎ、つなぎ、量感とシルエットを出しています。レザーの象嵌ジャケットの下からはチュチュが広がります。こんなに優しくて力強い服は久しぶりです。フィナーレ、観客に紛れたかのように現れたデザイナーはとてもナチュラルな人。早速インタビューしました。HYUN MI NILSONュンミさんは韓国出身の40歳。ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート卒業後、アレキサンダー・マックィーンのアトリエでキャリアを積み、今回のデビューです。「どうしてプレタではなく、クチュールでデビューしたの?」「私、スローペースが好きなんです。物事、じっくり、ゆっくり向き合いたいんです」なるほど、量ではなく質。渾身の13ルック、豊かな気分でコレクション取材を終えました。

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PROFILE
萩原輝美
ファッション・ディレクター


毎シーズン、ミラノ、パリなど世界のデザイナーコレクションを取材。ファッション雑誌に記事、コラムを寄稿する。大学、専門学校の各種セミナー講師、デザインコンテスト審査員を務める。エレガンスをリアルに落とし込むファッション提案に定評があり、セレクトショップのプロデュースも手がける。最近は着物にも関心を広げ、ファッションと同じように日常にとり入れる企画、提案をしている。趣味は乗馬。


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